リチウムイオン電池は、現代テクノロジーを象徴する装置であり、近年、携帯型の家電から電気自動車に至るあらゆる製品で重要な役割を果たしています。
バッテリーの技術が進化していくにつれて、その製造に必要なプロセスも高度になってきています。そのような高度なバッテリー技術の生産品質を向上させるため、Thermo Scientific™ SampleManager™ LIMSソフトウエアは、原材料の抽出・加工から、生産ラインにおける品質保証、次世代バッテリーの研究開発まで、バッテリー製造のあらゆる面をサポートします。
SampleManager LIMSソフトウエアで何が可能になるか
サーモフィッシャーが提供するラボ情報管理システム、SampleManager LIMSソフトウエアによって、以下のような点が可能になります。
- 原材料から完成品までの、全面的なサンプル管理と、バッチ トレーサビリティ
- 上位システムや分析機器との自動データ連携
- ISO 17025準拠のための分析機器調整と、メンテナンスの記録
- 再現性と信頼性の高い品質保証テストを推進する、実績あるワークフロー駆動型ソリューション
- ISO/TC 333 – リチウム、ISO 12405-2:2012、ISO 17025、ASTMなどの規制基準に対応するデータの整合性とコンプライアンスのサポート
バッテリーの品質保証を実現
SampleManager LIMSソフトウエアは、バッテリー生産における品質保証に特化した、設定機能を有しています。それにより、より短い導入期間で、より多くの機能を提供することができます。SampleManager LIMSのバッテリーソリューションパッケージを活用することで、バッテリー品質保証のための導入プロジェクトをスムーズに立ち上げ、バッテリー生産固有のワークフローに対応した必要な機能を提供することで、本番稼働 (Go-Live)までの時間を短縮させることを目指しています。
カスタマイズではなく、LIMSが標準で持っている機能を「設定」で対応することで、その後のメンテナンス、サポート、アップグレードが容易になる、という点がSampleManager LIMSソフトウエアの特徴です。大手バッテリーメーカーとの実際のLIMS導入プロジェクトに基づいて機能を開発したことで、バッテリー業界共通の課題解決のためのベストプラクティスを、ワークフローに搭載させることが可能になりました。
品質試験にかかわる課題を解決
SampleManager LIMSを使用することで、バッテリーに対する試験手順の実行を管理したり、試験履歴を追跡したりすることができます。それにより、公正でランダムな試験の実施、そしてより一貫した結果を得ることが可能になるのです。
- 複数の試験手順をマトリクスで定義できる、事前設定済みのワークフローを使用することで、逐次試験を簡単に管理
- 実施された試験をアナリストが適切に追跡し、試験や必要な機器のスケジュールを管理
- 試験の失敗と成功を定義する機能により、失敗した内容と原因の確認も可能
長期試験に関する課題を解決
バッテリーが長期試験サイクルに入ると、その特定のサンプルに試験装置が占有されてしまいます。
その間、システムは試験で使用する全ての電気試験回路を追跡し、試験回路のサンプル負荷に関する指標と推定値を提供する必要があります。SampleManager LIMSを使用することで、リソースプランニングが可能になり、即座に優先順位付け試験に適応することができます。このアプローチにより、試験担当者は試験の繁忙期を予測して計画を立てることができるのです。
ラボのワークフローを自動化
バッテリー製造のワークフローでは、原材料や中間製品の品質を保証するため、幅広い分析技術が採用されています。品質と安全性を保証するには、こうした生産前試験や工程内試験のワークフローに加え、最終製品の性能試験も必要です。多くの試験では、結果、機器のメタデータ、調整データなど、大量の情報が生成されます。これらの情報を全て適切に文書化して関連チームが利用できるようにすることで、生産ラインが効率的になり、コンプライアンスが準拠されます。
SampleManager LIMSは、研究から製品の品質確保、リサイクルプロセス管理まで、ラボのワークフローと工程内試験の自動化を支援します。EVバッテリーメーカーや研究者は、こうした機能を簡単に使用することで、生産性を効率的に向上させることができるのです。
SampleManager LIMSソフトウエアの詳細は、こちらをご覧ください。
研究用にのみ使用できます。診断目的およびその手続き上での使用はできません。