Thermo Scientific Pierce DSS(別名:スベリン酸ジサクシンイミジル)は切断不可能な膜透過性クロスリンカーで、8炭素スペーサーアームの各末端にアミン反応性N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルを有しています。
NHSエステルは、pH 7~9で1級アミンと反応して安定したアミド結合を形成し、N-ヒドロキシスクシンイミド脱離基を放出します。抗体を含むタンパク質は、通常リジン(K)残基の側鎖と各ポリペプチドのN末端に複数の1級アミンを有しており、これはNHSエステルクロスリンク試薬の標的として利用できます。まずDSSをDMFやDMSOなどの有機溶媒に溶解し、これを水性クロスリンク反応に添加します。DSSの水溶性類似体であるBS3は、(細胞表面クロスリンクを達成するなどの目的で)親水性クロスリンカーが必要なアプリケーションにも使用できます。DSSとBS3の1級アミンに対するクロスリンク活性は本質的に同一です。
スベリン酸ジサクシンイミジルの特長:
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反応基:NHSエステル(両端)
• 反応標的:
アミノ基(1級アミン)
• アミン反応性スルホ-NHSエステルは、1級アミン含有分子と迅速に反応
• 膜透過性であるため、細胞内クロスリンクが可能
• 高純度の結晶試薬であるため、高純度のコンジュゲートを作製可能
• 切断不可能
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BS3(スルホ-DSS)とは異なり、不水溶性(まずDMFまたはDMSOに溶解)
アプリケーション:• 細胞溶解と免疫沈降の前に細胞内タンパク質を化学的にクロスリンク
• 弱い、または一過性のタンパク質相互作用を同定するために、タンパク質相互作用を「固定」
• 1ステップの反応でバイオコンジュゲートを作成するためのタンパク質のクロスリンク
• タンパク質をアミンコート表面へ固定
DSSの特性• 別名:スベリン酸ジサクシンイミジル
• 分子式:C
16H
20N
2O
8• 分子量:368.35
• スペーサーアームの鎖長:Å(8原子)
• CAS番号:68528-80-3
• 反応基:NHSエステル、pH 7.0~9.0で1級アミンと反応
DSSの仕様DSSは、特異性が非常に高いバイオコンジュゲートを作成し、データの完全性を確保して最高レベルの一貫性を提供するよう、非常に高度な仕様を満たすよう製造されています。DSSクロスリンカーの各ロットは、以下の最低限の仕様を満たすことが検査されています。
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同一性:IRスキャンでは、DSSの構造および官能基に特有のピークのみが現れる
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純度:定量的NMRで> 90%(クロスリンカー純度では最高水準)
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溶解度:DMFおよびDMSOで> 9.2 mg/mL、無色透明の溶液
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関連製品BS3 (bis(sulfosuccinimidyl)suberate)For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.