The BigDye XTerminator™ Purification Kit は、DNA シーケンシング反応のための迅速かつシンプルな精製法で、取り込まれなかった BigDye™ ターミネーターと塩を除去します。 未反応の色素が残ることはありません。クリーンナップは 40 分以内に完了し、必要な作業時間は10分未満です。

• 単一のプレートを使用するため – サンプルの移しかえが不要
• 未反応の色素を完全に除去
• 解析前にサンプルを安定化
• シーケンシングワークフローを向上
• 手動または自動プロトコルを実施
• 短時間で信頼性と再現性の高い結果

シンプルな精製プロセス
エタノール沈殿法などの従来の精製法では、デカントや遠心分離のステップに加え複数の試薬が必要でした。BigDye XTerminator™ Purification Kit は、たった二つの試薬しか必要なく、これらの試薬を順次または予め添加することが可能です：

• XTerminator™ Solution – シーケンシング反応後に取り込まれなかったダイターミネーターと塩を除去します。
• SAM™ Solution – XTerminator™ Solution の性能を向上させ、精製後の反応物を安定化します。

プロトコルは非常にシンプルです（図 1 参照）：
1. BigDye™ ターミネーターでサイクルシーケンシングを行います。
2. サイクルシーケンシングの後、反応プレートを短時間遠心分離してから、適切な量の SAM™ Solution を各プレートウェルに分注します。
3.次の手順に従って、適切な量の XTerminator™ Solution を各ウェルに分注します。
4. XTerminator™ Solution のバルクコンテナを短時間ボルテックスにかけます。
5.広口径のピペットチップ（推奨されている広口径チップ）を使用して、適切な量の溶液を各プレートウェルに分注します。
6. ヒートシールまたは Clear Adhesive Film（P⁄N 4306311）を使用してプレートを密閉します。30 分間ボルテックスにかけてから (推奨されている 96 ウェルまたは 384 ウェルマイクロプレートボルテックスミキサーを使用)、反応プレートを短時間遠心分離します。
7.反応プレートを Applied Biosystems DNA アナライザにセットします。ランモジュールを選択してプレートを分析します。

優れた長いフラグメントの回収
BigDye XTerminator™ Purification Kit を使用すると、配列長を犠牲にしません。図 2 に、NRC-PBI（カナダのサスカトゥーンにある植物バイオテクノロジー研究所）の DNA テクノロジー部門から提供されたデータを示します。Q20 ベースリード = 1044 bp。

短いフラグメントの回収の向上
BigDye XTerminator™ Purification Kit を使用すると、より高品質のデータが得られます。図 3 に、NRC-PBI（カナダのサスカトゥーンにある植物バイオテクノロジー研究所）の DNA テクノロジー部門で実施された BigDye XTerminator™ Purification Kit とエタノール沈殿精製法との結果の比較を示します。BigDye XTerminator™ Purification Kit は、短いフラグメントの回収に優れていることがわかります。エタノール精製によるシーケンスデータは、未反応の色素により一部損なわれています。

安定性の向上
密封された反応プレートは室温で48時間、または 4 ℃ で 10 日間安定します。停電、コンピュータの故障などの場合、実験を繰り返すことなく、同じサンプルを再実行できます。これにより、反応プレートを CE 装置にセットするときの柔軟性が向上します。

利用可能なランモジュール
Applied Biosystems は、各 Data Collection ソフトウェアのバージョンに対応する BigDye XTerminator™ Purification Kit 用に最適化されたダウンロード可能なランモジュールを提供しています。これらのモジュールは、3100, 3100–Avant（Data Collection v2.0 以上を搭載）、3130⁄3130xl、および 3730⁄3730xl アナライザ用にデザインされています。BigDye XTerminator™ Purification Kit ト用のランモジュールソフトウェアはいずれも Windows™ 2000 および Windows™ XP オペレーティングシステムと互換性があります。下記のソフトウェアダウンロードページから入手できます：

遺伝子解析のためのアプライドバイオシステムズ統合システム ›

研究目的でのみ使用してください。診断手順では使用しません。