GeneChip™ 3' IVT Pico Kit (3' IVT Pico Kit) は、わずか 10 細胞* を用いて 3' IVT アレイにおけるゲノムワイドの発現を正確かつ精密に解析するための最も汎用性が高く高感度な標的サンプル調製法です。

少量の RNA に対して広範な汎用性
• 総 RNA 量わずか 100 pg (約 10 細胞) を用いて、小さな細胞亜集団の生命現象を明らかにします。
•単一キットで重要なさまざまなサンプルタイプに対応できる汎用性の利点:
   - 培養細胞
   - 新鮮/新鮮凍結およびホルマリン固定パラフィン包埋 (FFPE) 組織
   - 全血
• グロブリン mRNA あるいはリボソーム RNA を除去する必要性がなく、実験ワークフローを簡便にします。
•GeneChip Human Genome U133 アレイデザインを使って得られた今までにない数のデータセット (およそ 14,000 の論文を含む) を活用し、臨床研究を強化します。
•貴重な臨床サンプル材料を今後の実験のために保存できます。

不均一サンプルに埋もれた生命現象を解明
従来のゲノムワイドの発現解析は比較的細胞数の多いサンプルから抽出した RNA を必要とします。しかしながら、これらのサンプルの遺伝子発現解析はサンプル内の多くの細胞の個々の重要な相違が埋もれた平均を見ている可能性があります。これらの遺伝子発現の相違の生物学的重要性をよりよく理解するために、研究者は少ない細胞数の集団を対象とした解析をますます進めています。

蛍光指標による細胞ソーティング (FACS) やレーザーキャプチャー法 (LCM) などの最新技術は、少ない細胞数の集団の解析と単離を可能にします。しかしながら、限られた細胞数ゆえ、これらのサンプルからマイクロアレイや RNA シーケンシングによる信頼性の高い発現データを得るには大抵 RNA 量が不十分です。限られた量の RNA を処理するのに特化した 3' IVT Pico Kit により、GeneChip Human Genome U133 Plus 2.0 アレイを含む 3' IVT アレイを使った信頼性の高い遺伝子レベルの解析を行うことが可能で、いろいろな種類のサンプルタイプのほんの数個の細胞を使うのみで実施可能です。

単一キットで重要なさまざまなサンプルタイプに対応
多くの研究ではさまざまなタイプの組織由来のサンプルを解析する必要があります。例えば、がん研究ではよく即時凍結された組織や FFPE 組織由来のサンプルを比較します。大抵、異なるサンプルタイプを処理するには異なるキットを使う必要があり、実験ワークフローを複雑化するとともにデータのばらつきの要因となります。基礎研究ならびにトランスレーショナル研究における主要なサンプルタイプの処理に使うことが可能な 3' IVT Pico Kit は実験ワークフローを迅速化し、異なる対象サンプル調製法に起因するばらつきを排除することができます。

貴重なサンプルから最大限のデータを引き出します
生検サンプルなど多くのサンプルは、替えのきかない唯一の貴重なサンプルです。これらの貴重サンプルを取り扱う場合、研究者はそれぞれのサンプルにおいてなるべく多くの量を次の実験に確保する必要があります。3' IVT Pico Kit を使用することで、研究者はわずか 10 細胞でマイクロアレイから堅牢で信頼性の高い全トランスクリプトームデータを得ることができ、サンプルの多くを次の実験に向けて確保することができます。

*推奨される必要 RNA 量は 500 pg、最小量は 100 pg です。RNA 量が 500 pg 以下の場合は若干感度が落ちる可能性があります。GeneChip 3' IVT Pico Reagent Kit Manual Target Preparation for GeneChip 3' Expression Array ユーザーガイド (P/N 703308) により詳細な情報が記載されています。