不良分析、行程検証、競合調査などの手順では多くの場合、サンプルの構成成分の同定や処理の相違を理解することが必要となります。高性能 TGA-IR モジュールと Thermo™ Scientific™ OMNIC™ Mercury TGA リアルタイム連続時間分割データ収集ソフトウェアの組み合わせにより、優れたルーチンおよび研究レベルガス分析が可能です。OMNIC Mercury TGA アルゴリズムを使用することにより、TGA-IR データ分析の速度が大幅に向上し、大きく簡略化されます。

光学系およびハードウェア 

モジュール 

コンパクトで柔軟性が高いデザインは、Thermo Scientific™ Nicolet™ 380、 Thermo Scientific™ Nicolet™ 6700/8700、 Thermo Scientific™ Nicolet™ iS™10 または Thermo Scientific™ Nicolet™ iS™50 FT-IR 分光装置または補助実験モジュール (AEM) の試料室に装着できます。モジュールは、サンプルコンパートメントのベースプレートに装着できるよう設計されています。 

セル 

光路長 10 cm のニッケルメッキ処理されたアルミニウムフローセルは、最適なフロー特性と、高い光学スループットが得られるように設計されています。総セル容積は 22 mL で、通常の TGA パージフロー (35～100 mL/分) と適合しています。KBr または ZnSe ウィンドウを選択することができます。KBr では、最高の光学スループットとスペクトル範囲を達成できます。 

温度制御 

統合デジタル温度コントローラにより、フローセルおよびトランスファーラインの温度を個別に制御します (室温～300 ℃ の範囲で制御可能)。 

トランスファーライン 

ガラスライニングを施したステンレス製トランスファーラインを直接 TGA ファーネスチューブに接続することで、ガスセルへとつながる発生ガスの完全な不活性経路が作られます。トランスファーラインの設計により、トランスファーラインにおけるサンプル凝集の原因となるおそれがあるコールドポイントがなくなります。トランスファーラインの長さは、標準の 5 フィート (152 cm) またはオプションの 8 フィート (244 cm) を選択できます。チューブは 1/8 in. O.D. で、標準の圧縮継手が装着されています。 

検出器 

一般的な TGA-IR 分析には DTGS 検出器が推奨されており、優れた感度、スペクトル範囲 7800～350cm-1、定量分析に最良の線形性が得られます。発生ガスの高速分析には、オプションの MCT-B 検出器をご利用いただけます。 

物理的特性 

電力要件 

120 V、3 A、60 Hz、または 240 V、1.5 A、50 Hz (TGA-IR モジュールおよびトランスファーラインのみ) 

TGA-IR モジュールの寸法 

幅 10.0 インチ × 奥行 15.4 インチ × 高さ 9.3 インチ (255 mm × 391 mm × 237 mm)

重量 

6.0 kg (13.3 ポンド) - モジュール 1.8 kg (4 ポンド) – 5 フィートライン 2.9 kg (6.4 ポンド) – 8 フィートライン 

TGA の適合性 

TGA-IR モジュールは、発生ガスオプションが備わっている大半の市販 TGA 装置と互換性があります。Thermo Scientific の販売代理店にお問い合わせのうえ、互換性をご確認ください。