モード：

• 完全透過モード：コリジョン／リアクションセルテクノロジーを用いない高精度の同位体分析です。またプリセルマスフィルターを用いたマトリックス成分の除去が可能で、これにより感度が向上し、アバンダンス感度が改善されます。
• コリジョン／リアクションセルモード：アイソバリック干渉の大きい同位体システムにおいて、特許取得済みのプリセルマスフィルターテクノロジーが、CRCで二次反応を引き起こす可能性のあるマトリックス成分を除去します。

アプリケーション：

• In-situ Rb-Sr年代測定：地質サンプルの年代測定における前例のない正確性が、プリセルマスフィルター、コリジョン／リアクションセル、マルチコレクター検出器アレイの組み合わせによりもたらされます。
• 干渉のないTi同位体分析：プリセルマスフィルターの利用は、分子および二重電荷の干渉を除去し、コリジョン／リアクションセルの利用はアイソバリック干渉を除去します。
• 生体炭酸塩のIn-situホウ素同位体分析：LA-MC-ICP-MS分析での前例のない精度は、プリセルマスフィルターを用いて、散乱Ca⁴⁺イオン由来の干渉を¹⁰Bから除去することでもたらされます。
• K同位体分析：⁴⁰Ar⁺の干渉は、K同位体分析の正確性と精度を損なう可能性があります。そうした⁴⁰Ar⁺干渉の除去は、（1）Neoma MC-ICP-MSのXHR（eXtra High Resolution）を利用するか、（2）あるいはサンプルサイズが小さい場合はコリジョン／リアクションセルでH₂とHeを用いて⁴⁰Arと⁴⁰ArHを中和することで行えます。

テクノロジーオプション：

• 24個の増幅器アレイによる選択肢の拡張：イオン電流増幅器は、二重のシールドと温度調節のされた真空ハウジングに取り付けられており、温度安定性を0.01℃／時に維持することで、ベースラインとゲインの安定性を確保します。
• 強化された可変検出器アレイ：分散の異なるイオンビーム群を用いた全11カップの正確な位置合わせのもたらす柔軟性は、質量分析本来の分散を損なうことなく、低分解能および高分解能にて、LiからUまでの同位体アプリケーションをカバーします。
• ジェットインターフェース：ジェットインターフェースを脱溶媒ネブライザーシステムと組み合わせることにより、標準的な湿式プラズマとの比較で10～20倍の高感度を達成します。
• 分解能の選択：3つの異なる質量分解能によって干渉を除去し、分析感度を最大化します。
• 検出器タイプの柔軟性：信号強度範囲が9桁を超える（1 cps～6 Gcps）柔軟な3検出器システム。中央チャネルに装備されたデュアルモード検出器はファラデーカップからSEMイオンカウンターへの切り替えが可能であり、また特許取得済みのリレーマトリックスを用いることで任意のアンプをソフトウェアを介して任意のファラデーカップに割り当てることができます。
• 10¹³ Ω増幅器テクノロジー：迅速な応答時間を保証する、非常に低いノイズ特性。ファラデーカップの真価を低信号強度（30 kcps～3 Mcps）で発揮させることで、計数統計の限界に迫る外部精度をもたらします。