Thermo Scientific DecaLabel DNA標識化キットは、高い比放射能の放射性標識DNAプローブを速やかに合成するための高度なシステムです。このキットはFeinbergとVogelsteinによって開発された改良型ランダムプライム法に基づいています。

従来のランダムプライマーキットの主な改良点は、ランダムヘキサマーの代わりにランダム10量体をプローブとして使用したことで、より効率の良い37℃でのアニーリングを確保します。さらに、クレノウ断片エキソが遺伝子操作され、エキソヌクレアーゼ活性が除去されました。改良された酵素は反応中に標識プローブを分解せず、少量のテンプレートでも標識収量を高めることができます。あらゆる長さのDNA断片を均一に標識することが可能です。放射性標識dATPまたはdCTPのいずれかを使用する際の柔軟性を確保するため、2つの標識ミックスを提供いたします。

特長

• 高い比放射能を持つプローブ—1x10⁹ dpm/µgを超えるDNA
• 高速—37℃で5分で完了
• 高収量 クレノウ断片のエキソ-で、反応中に標識プローブが分解されません
• 柔軟性—放射性標識dATPまたはdCTPに適合

アプリケーション

• さまざまなハイブリダイゼーション実験用の放射標識DNAプローブの生成：サザンおよびノーザンブロット、コロニー／プラークハイブリダイゼーション、ドット／スロットブロット、in situハイブリダイゼーション。

内容

• クレノウ断片、エキソ-
• 反応バッファー中のデカヌクレオチド
• ミックスA（-dATP）
• ミックスC（-dCTP）
• dNTPミックス
• コントロールテンプレート
• 水、ヌクレアーゼフリー
• 詳細なプロトコル

原理
ランダム10量体は変性鋳型DNAにアニールされます。次に、放射性標識されたdNTPが、クレノウ断片、エキソ-によって新しいDNA鎖に取り込まれます（「サポートデータ」の図1を参照）。