Thermo Scientific Pierce EMCHは、中程度の長さのマレイミド基-ヒドラジド基間架橋剤で、スルフヒドリル(システイン)をカルボニル(糖タンパク質糖質の酸化によって形成されるアルデヒドやケトンなど)に結合させます。
EMCHの特徴:
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反応基:マレイミドと
ヒドラジド• 以下と反応:スルフヒドリル基およびカルボニル(アルデヒド)基
• 単純なスペーサーアーム(切断不可)を持つ中程度の長さ(11.8Å)のスルフヒドリル基とアルデヒド基間架橋剤
• マレイミド基がスルフヒドリル基と反応して、安定したチオエーテル結合性ヒドラジン基結合体を形成
• ヒドラシド基が糖タンパク質や炭水化物の酸化糖質に結合
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メタ過ヨウ酸ナトリウムを使用してグリコシル化物(シアル酸など)を酸化して反応性アルデヒド基にする
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EDCと併用して、ヒドラジド基の一級アミンをカルボキシル基に結合
3,3'-N-[ε-マレイミドカプロ酸]ヒドラジド、トリフルオロ酢酸塩(EMCH)は水溶性ヘテロ二官能性の膜透過性架橋剤です。6-カーボンスペーサーアームの各端にスルフヒドリル反応性マレイミド基とカルボニル反応性ヒドラジド基が含まれています。マレイミドはpH 6.5~7.5でスルフヒドリルと反応して安定したチオールエーテル結合を形成し、マレイミド脱離基を遊離します。ジスルフィド結合の形成に関与しないシステイン残基を持つタンパク質は、マレイミド反応基の標的となります。カルボニル基は、自然界ではタンパク質に結合しませんが、リング糖の還元によりアルデヒドを形成し、pH 5.5~7.5でヒドラジドと反応します。
アプリケーション:• 糖タンパク質とスルフヒドリル基を含む分子の化学的架橋
• カルボキシル基にEDCを反応させる
EMCHの仕様:当社ではEMCHを最高仕様で製造し、最も特異性の高いバイオコンジュゲートを生成してデータの完全性を確保し、最高レベルの一貫性を提供します。EMCHの各ロットは、以下の最低仕様を満たすように試験されています。
•NMR純度:>90%
• 融解点:99~110℃
• ID:IRスキャンでは、EMCHの構造および官能基のピーク特性のみが表示されます。
製品リファレンス: 架橋剤アプリケーションガイド - この製品に関する最近の参考文献を検索
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