Introduction

免疫グロブリンのサブクラスとは

当社では、検査施設における免疫グロブリン(Ig)サブクラス検査のニーズに対応した製品をご提供しています。

免疫グロブリンの一種であるIgGには4つの異なるサブクラスがあります。サブクラス間の最も明白な違いはヒンジ領域に見られ、例えばIgG1はヒンジ領域が短く、IgG3はヒンジ領域が長いことが知られています。

こうした違いが、個々のサブクラスがわずかに異なる機能と特性を持つことの一因となっています。IgG1とIgG3は、FcγR(Fcγ受容体)や補体を介する機能の強力な調節因子であり、タンパク質抗原に対する反応に関与する主要なサブクラスです。IgG2はFcγRや補体を介する機能の弱い調節因子であり、多糖類抗原に対する反応に関与します。エフェクター細胞の活性化や補体の結合といった点では、4種のサブクラスの中でIgG4の能力が最も弱いです。

文献によれば、IgGの生体内における存在量は下記の通りです1,2

IgG1 > IgG2 > IgG3 > IgG4

IgGサブクラス構造図

免疫グロブリンサブクラスアッセイを行うことで、血清中のIgGサブクラス量を定量的に測定することが可能です。そのため、低ガンマグロブリン血症、高ガンマグロブリン血症を含む多くの免疫不全症における症状の把握に役立ちます。

他の検査と併用することで、患者の免疫状態を総合的に把握することができます

検査について

IgGサブクラス

  • IgGサブクラスアッセイは、迅速な臨床判断のための定量的な検査結果をご提供します
  • 当社のIgGサブクラス製品のキャリブレーションは、国際臨床化学連合(International Federation of Clinical Chemistry, IFCC)により国際的に認められた標準物質ERM-DA470kによる品質保証のための完全なトレーサビリティを有し、検査結果の信頼性を高めています
  • 使用している標準物質においては、生体内のIgG存在量1,2が反映されています(IgG1 > IgG2 > IgG3 > IgG4)
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References
1. Wilson et al. 2013. Significant, quantifiable differences exist between IgG subclass standards WHO67/97 and ERM-DA470k and can result in different interpretation of results, Clin Biochem.
2. Schauer 2003, IgG Subclass Concentrations in Certified Reference Material 470 and Reference Values for Children and Adults Determined with The Binding Site Reagents, Clin Chem. 2003; 49:1924-9