本コンテンツは、当社グローバルサイトのAllergen Fact Sheetsを和訳したものです

オーク(コナラ属) Allergen Facts, Symptoms, and Treatment

Tree Pollen
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Allergy Insider

オーク(コナラ属)について

オーク(コナラ属)は、約450種の観賞用、材木用の樹木および低木から構成されています1。風媒受粉し大量の花粉を飛散するオークは、一般的にアレルギー誘発性があり、重度の反応を引き起こすことがあります2,3。オークは北半球全体に広く分布し、花粉症(アレルギー性鼻炎)の症状の主な原因となる花粉を飛散します4,5

オークはどんな場所に生育していますか?

都市部、住宅地、および森林地域に生育するオークは、北米、西インド諸島、中米、ユーラシア、およびアフリカと南米の一部に分布しています2,4

受診の重要性について
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感作されている可能性のあるアレルゲンは他にもありますか?

オーク花粉アレルギーを持つ患者さんの多くは、樹木、雑草、イネ科植物の花粉などの他のアレルゲンに暴露したときに症状を発症することがあり、特に花粉の季節が重なる場合には、どの花粉が症状の原因となっているかを判断することが困難です。これは交差反応と呼ばれ、身体の免疫系が異なる物質中のタンパク質や成分を構造的に類似しているか生物学的に関連していると判断し、反応を引き起こすときに発生します。オークに関連した反応を引き起こす可能性がある他の吸入系アレルゲンは、カバノキ、ハンノキ、ハシバミ、ブナ、イネ科植物の花粉などです8

生の果物や生野菜を食べた後に口や喉にかゆみが生じる場合は、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)(口腔アレルギー症候群(OAS)とも呼ばれる)に罹患している可能性があります。このような症状は、異なるアレルゲンに含まれる類似のタンパク質や成分に対する免疫システムの反応によっても引き起こされます。これはきわめて一般的で、ある研究では、アレルギー性鼻炎(花粉症)を持つ小児の約1/4がPFASにも罹患していることが示唆されています7。オークによるPFASに関与する一般的な植物性食品には、リンゴ、サクランボ、モモ、ハシバミ(ヘーゼルナッツ)、ピーナッツ、ニンジン、セロリ、大豆、イチゴなどがあります8

※他に感作または交差反応を起こしうるアレルゲンは人により異なるため、自己判断せずに必ず医師の診断を受けることが必要です。

アレルギーの原因は1つではありません
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一般的な症状

オークアレルギーの症状は他の多くの花粉アレルギーと類似しており、以下のものを含みます6,7

  • くしゃみ

  • 鼻づまり

  • 鼻水

  • 涙目

  • 喉や目のかゆみ

  • ゼーゼーする

ぜん息患者さんがオークに感作された場合、樹木花粉により咳やゼーゼーするなどのぜん息症状が誘発されたり悪化したりすることがあります6,7

自分がアレルギーかどうかを知るにはどうすればよいですか?

アレルギー症状の原因を知ることは、治療や対策への第一歩です。自己判断せず、きちんと医療機関を受診して医師による適切な診断を受ける必要がありますので、医師に相談するために症状を記録しておきましょう。症状の記録とともに、特異的IgE血液検査または皮膚プリックテストが役立ちます。アレルギーと診断された場合は、医師の指導に従ってください。

花粉が飛散する季節

樹木花粉は春に多く見られます6

  1. Encyclopedia Britannica [Internet]. Chicago: Encyclopedia Britannica Inc.; 2019 Mar 27. Available from: https://www.britannica.com/plant/oak.
  2. Pollen.com [Internet]. Plymouth Meeting, PA: IQVIA Inc.; 2020. Available from: https://www.pollen.com/research/genus/quercus.
  3. Snyder M. Northern Woodlands [Internet]. Lyme, NH: Northern Woodlands; 2009 Apr 20. Available from: https://northernwoodlands.org/articles/article/why_are_some_trees_pollinated_by_wind_and_some_by_insects.
  4. Nixon KC. Flora of North America. |place unknown|: Flora of North America Association; 2019 Jul 26 [2020 May 28]. Available from: http://beta.floranorthamerica.org/Quercus.
  5. Ross AM, Corden JM, Fleming DM. The role of oak pollen in hay fever consultations in general practice and the factors influencing patients' decisions to consult. Br J Gen Pract. 1996 Aug;46(409):451-5. PMID: 8949322; PMCID: PMC1239713.
  6. American College of Allergy, Asthma & Immunology [Internet]. Arlington Heights, IL: American College of Allergy, Asthma & Immunology; 2014 [2018 Apr 23]. Available from: https://acaai.org/allergies/types/pollen-allergy.
  7. Roberts, Graham & Xatzipsalti, M & Borrego, Luis & Custovic, Adnan & Halken, Susanne & Hellings, Peter & Papadopoulos, Nikolaos & Rotiroti, G & Scadding, Glenis & Timmermans, Frans & Valovirta, Erkka. (2013). Paediatric rhinitis: Position paper of the European Academy of Allergy and Clinical Immunology. Allergy. 68. 10.1111/all.12235.
  8. Matricardi PM, Kleine-Tebbe J, Hoffmann HJ, Valenta R, Hilger C, Hofmaier S, Aalberse RC, Agache I, Asero R, Ballmer-Weber B, Barber D, Beyer K, Biedermann T, Bilò MB, Blank S, Bohle B, Bosshard PP, Breiteneder H, Brough HA, Caraballo L, Caubet JC, Crameri R, Davies JM, Douladiris N, Ebisawa M, EIgenmann PA, Fernandez-Rivas M, Ferreira F, Gadermaier G, Glatz M, Hamilton RG, Hawranek T, Hellings P, Hoffmann-Sommergruber K, Jakob T, Jappe U, Jutel M, Kamath SD, Knol EF, Korosec P, Kuehn A, Lack G, Lopata AL, Mäkelä M, Morisset M, Niederberger V, Nowak-Węgrzyn AH, Papadopoulos NG, Pastorello EA, Pauli G, Platts-Mills T, Posa D, Poulsen LK, Raulf M, Sastre J, Scala E, Schmid JM, Schmid-Grendelmeier P, van Hage M, van Ree R, Vieths S, Weber R, Wickman M, Muraro A, Ollert M. EAACI Molecular Allergology User's Guide. Pediatr Allergy Immunol. 2016 May;27 Suppl 23:1-250. doi: 10.1111/pai.12563. PMID: 27288833.